肺癌の確定診断について~画像検査・病理検査~

当ブログでは、病気についての情報発信を行っています。今回は肺癌の確定診断についてお話します。

前回のブログでは、来院パターンが二つあることをお話しました。

進行して症状が出てから来院され診断に至る場合と、無症状ですが健診で初期の肺癌が見つかる場合の2パターンです。

確定診断

どんな癌でも、病理検査での確定診断が必要です。病巣から細胞を採取し、顕微鏡で癌細胞の有無を見て確定診断となります。

例えば乳がんの場合、乳房のしこりだけでは乳癌の診断とはなりません。しこりの部分をエコーで確認し、その部位で生検(細胞を採取)をして、病理検査を行って乳がんの確定診断となります。

肺癌の場合も同様に生検・病理検査が必要となります。

レントゲン・CT検査で影があるだけでは肺癌の診断にはならず、疑わしい病巣から生検をすることが必要になります。

ただし、肺癌は乳癌や皮膚癌と違って肋骨に守られた臓器ですので簡単に生検ができないという問題があります。

病理検査の方法

  • 喀痰細胞診

痰を専用の容器に溜めてもらい、顕微鏡で癌細胞の有無を確認します。初期の肺癌は小さいため痰の中に癌細胞がおらず、診断に至らないことが多くあります。簡便で身体への負担も少ないですが、診断率は良くありませんので、あまり実施されません。

さらに詳しく肺癌について | 近畿大学医学部 外科学教室
  • 気管支鏡検査

胃カメラと同様のカメラを使用して、鼻もしくは口から気管・気管支を覗きます。カメラを通じて針金のような鉗子を通し、疑わしい病巣から生検を行います。検査は静脈麻酔下で行われ、出血や肺に穴のあく気胸という合併症がおこることがあります。1泊2日の入院で行われることが殆どです。肺癌の診断率はおおむね7割です。

  • CTガイド下生検

CTを撮像し、場所を確認しながら体の外から針を伸ばして生検検査を行います。診断率は8割と気管支鏡検査よりも高いですが、肺に針を刺しますので、出血・気胸の合併症が多くなります。また空気塞栓という合併症も生じることがあります。この検査ができる施設はやや限られています。

  • 手術

疑わしい病巣をまるっと取って検査を行いますので診断率は100%に近いですが、全身麻酔が必要ですので、身体にかかる負担は大きいものとなります。

まとめ

今回は肺癌の確定診断についてお話しました。画像検査だけでは肺癌の確定診断とはならず、癌細胞の有無を確認する病理検査が必要となります。当院でレントゲン・CT検査を行い、肺癌が疑わしく確定診断が望ましい場合は、近隣の病院へご紹介させていただきます。 肺癌が見つかる第一歩は画像検査です。心配な方は一度ご相談ください。