ご挨拶と、当院の目標・理念
いつも当院に格別のご高配を賜り、ありがとうございます。
ここ王寺町の地に父・西川勝仁が1996年に開設し、整形外科医院として長年地域の皆様にお支えいただいてきた当クリニックですが、この度、娘・庭本(西川)圭美とその夫・庭本崇史にて承継させて頂くこととなりました。
これまで通りの整形外科診療に加え、内科・呼吸器・アレルギー診療を軸に、体の不調をなんでもご相談いただけるクリニックにしていきたいと考えております。
おおごとになる前に・・・一次予防の大切さ
我々二人とも、これまで市中基幹病院や大学病院において内科全般と呼吸器診療に携わってまいりました。その中で、救急車で搬送されるような命に関わる大きな病気になってしまう方を数多く診てきました。
そのような怖い疾患の中には、普段の生活や通院によって防ぐことができた可能性が高いものが多くあります。例えば脳梗塞や脳出血、心筋梗塞などの血管疾患は、生活習慣病(高血圧、糖尿病、高コレステロール血症、脂質異常症等)が原因で起こることがわかっています。この生活習慣病は内科医なら誰でも診療経験があるものですが、一筋縄ではいかないことも多いです。よく分からないままなんとなく医者に処方された薬は、飲み忘れや通院忘れがよく起こるものです。当クリニックでは病気や治療の必要性についてしっかり知っていただき、納得の上で生活習慣を整えていただき、それでも足りない分をエビデンス(科学的根拠)に基づいた投薬で補っていく方針をとっています。
呼吸器疾患についても同様のことが言えます。特に気管支喘息やCOPD(≒肺気腫)は専門医と非専門医で診断や病気のコントロールに大きく差がつく疾患です。
みなさんは病院で「喘息の気がある」と言われたことはないでしょうか?これは呼吸器専門医があまり使わない言葉です。実際、そのような説明を受けた患者さんの大半は実は喘息ではありません。喘息の有無によって、「造影剤」というものを使ったCTや検査ができなくなるのですが、このような説明を受けたために、実際は喘息ではないにもかかわらず造影剤が使えなくて困る患者さんもお見かけいたします。
また、本当の気管支喘息の患者さんでも、吸入の仕方や投薬内容、治療期間によって全くコントロールが変わってきます。気管支喘息の治療目標は「風邪をひいた/花粉症はきつかったけど、喘息は出なかった」となることです。季節変わり目等、ちょっとしたことでも喘息が出てしまう方は一度当院にご相談にいらしてください。
このように、当クリニックでは防げる病気をなるべく防ぐということを目標にしています。これを一次予防と呼びます。可能な限りの予防をすることで、地域の皆様の健康寿命を少しでも延ばすことのお手伝いができれば幸いです。
またこのブログでは、疾患の詳しい説明や検査、治療に関する情報を、エビデンス(科学的根拠)に基づき掲載して参ります。是非ご一読いただけると幸いです。